『恐怖』の二文字が脳裏をよぎった時、奴はやって来た。

死神!!

逃げなければ・・
咄嗟に体が反応する。
・・が、しかし、逃げる方向に恐怖は潜んでいた。

だ、駄目だっ。はぁはぁ。
囲まれてしまった。もう逃げ道など無い。

そう悟った時、死への恐怖は開き直りの気持ちへと変化していった。

「人間一度は死ぬ身、命が欲しければくれてやるっ!」

私はその場に座り込み、瞳を閉じた。

死神の足音が忍び寄る・・・